犬を飼っていると問題となってくることが毎日のドッグフード代。「安心・安全なドッグフードを食べさせてあげたい!」と思うものの、高品質なドッグフードは価格が高い…と悩まれている飼い主さんは少なくありません。
・犬の餌にかかる費用をなるべく抑えたい
・手作り食とドッグフードはどちらが良コスパ?
・今あげているドッグフードのコスパは妥当?
もしこのようなことで悩んでいるなら、コスパの良いおすすめドッグフードについて学んでみませんか?どれだけ価格が安くても、愛犬の健康に悪影響を与える餌では意味がありません。今回の記事ではただ安いだけではなく、良質な原料を使い、危険な添加物が配合されていないという基準からドッグフード選びのポイントをご紹介します。
価格と安全性を両立する、本当に良質なドッグフードを選べるようになりましょう。
目次
多くの人が理想とするドッグフードとは?コスパと選び方のポイントを検証
まず、ドッグフードで「コスパが良い」と思えるのは、どのような価格帯なのでしょうか。アンケート調査の結果から、飼い主さんが求めるドッグフードの理想的な価格帯と条件についてご紹介します。
コスパの良いおすすめドッグフードは「1kgで2,000円未満」が基準!
「ドッグフードのために支払える予算」について調査したとあるアンケートによると、1kgあたりの価格が「1,000~1,500円」であれば購入したいと答えた方が最も多くなりました。そして、次に続くのが「1,500~2,000円」という解答。
ドッグフードのために支払える予算は?
~1,000円 | 約12% |
---|---|
1,000~1,500円 | 約40% |
1,500~2,000円 | 約27% |
2,000円~ | 約21% |
「1,000~1,500円」もしくは「1,500~2,000円」と答えた人の割合を合計すると約67%にも上りました。つまり、多くの飼い主さんが「1,000~2,000円のドッグフードが理想的」だと考えているということです。
そして、1,000円未満のドッグフードが良いと答えた方は、全体のわずか12%に留まりました。あまりに安いと原料などに不安を感じるためだと考えられます。やはり、安いドッグフードであれば家計は助かるものの、愛犬に危険なものは食べさせたくないと思っている方が多いという結果となりました。
ドッグフードに求める条件は「原料」と「安全性」
次に、犬の飼い主さんたちが考える「ドッグフードを選ぶときの基準」についてご紹介していきます。先程と同じアンケート調査によると、多くの方が「原料」と「安全性」について関心が高いという結果となりました。
ドッグフードを選ぶときの基準は?
使われている原料や配合の比率 | 67% |
---|---|
合成保存料無添加など安全性が高いこと | 約51% |
品質がヒューマングレードであること | 約37% |
容量と価格のバランスが良いこと | 約36% |
カロリーなど栄養成分が優れていること | 約26% |
原産国 | 約21% |
メーカーに信頼性があること | 約13% |
※複数回答可能
多くの飼い主さんが「1kgあたり1,000~2,000円でドッグフードを購入したい」と考えつつも、やはり「原料の品質が確かであること」と「安全性が高いこと」も重視しています。安いドッグフードであることは大切ですが、安くても原料に何が使われているかわからなかったり、合成保存料がたっぷりと使用されていたりすれば、犬の健康に悪影響を与えてしまいかねません。
つまり、ドッグフードを選ぶときの基準は、「価格」「原料の品質」「安全性」の3つがポイントになると言えます。
基本は「コスパ」と「安全性」!ドッグフードを選ぶときの4つのポイント
それでは、多くの飼い主さんが満足できるような、「コスパ」と「安全性」を両立するドッグフードを選ぶためのポイントをご紹介します。「コスパ」という言葉は「安い」ということではなく、「価格が安いのに品質が高い」という意味です。
こちらでご紹介する4つのポイントを基準とし、価格とのバランスを考えて選べばコスパの良いドッグフードを見つけられるようになるでしょう。
ポイント1:質の良い動物性タンパク質が豊富に含まれていること
1つ目のポイントは、質の良い動物性たんぱく質が豊富に含まれていることです。アンケート調査でも「原料」は多くの方が重視しているポイント。使われている動物や肉の種類がわからないものは避け、人間が食べても問題のない良質な肉・鶏・魚を使用しているドッグフードを選ぶことが基本です。
原料となる動物の飼育環境にも注目!
そして、原料の品質をさらに深く掘り下げるなら、次のようなポイントにも注意してください。
・原料となる動物の飼育環境
・原料となる動物が食べている餌
・ホルモン剤や抗生物質の使用状況
原産地や飼育環境が明確な動物が使われていれば、安全性はさらに高まります。もちろん、原料となる動物が食べる餌は肉の安全性に影響することから、安全な餌を食べていることがわかればなお良いです。
また、ホルモン剤や抗生物質は、動物の成長促進や病気の予防などのために使用されることがありますが、薬剤が肉の中に残留することもあるため使用されていないドッグフードがおすすめです。
低温加熱調理しているドッグフードを選ぼう
ドッグフードに必ず使用されている生肉や油脂。これらの食材は、低温加熱で調理をしたほうがタンパク質は破壊されません。
せっかく質の良い原料を使っていても、理想的な調理方法でなければ必要な栄養素が失われてしまうことも。愛犬の健康のことを考えるなら、低温加熱調理によって作られているドッグフードを選んでください。
ポイント2:「油脂」の種類がはっきりとわかること
肉や野菜などの原料を確認したら次に、油脂の種類もはっきりと記載されていることをチェックしましょう。原材料欄に「動物性油脂」「植物性油脂」「魚油」などと記載されていることもありますが、これでは何の動物から作られた油脂なのかわかりません。
「サーモンオイル」「チキンオイル」「ラムオイル」「亜麻仁油」など、油脂の種類がはっきりと明記されているものを選ぶようにしましょう。
ポイント3:トレーサビリティで追跡できること
ドッグフードの中には、トレーサビリティで原料や流通経路を追跡できるものもあります。「トレーサビリティ」とは「追跡可能性」のことで、原料が生産された後に加工され、製品となって流通・販売されるまでの一連の流れを追跡できるシステムのことです。
ドッグフードによっては、袋に固有の製造番号が印字されていて、製品ひとつひとつの追跡が可能なケースも。愛犬の健康を守るために、必ずトレーサビリティを導入しているドッグフードを選ぶことをおすすめします。
トレーサビリティの重要性
ペットフード協会や加盟各社では、ペットフードの安全性を確実なものにするために、原料の発注から使用状況、在庫までの情報を管理しているそう。これらの情報をトレーサビリティによって追跡できれば、購入するまでの各段階の安全性が確保されるだけでなく、リコールなどがあった際にも安心です。
ポイント4:危険性のある成分・原料が入っていないこと
最後にご紹介する選び方のポイントは、「危険性のある成分や原料」が含まれていないこと。ドッグフードの中には、安全性に疑問が残る原料が使われていることがあります。食べてすぐに健康に被害が及ぶというわけではありませんが、長年食べ続けることによって、何らかの悪影響が現れる可能性があるため注意したいもの。
ドッグフードを購入する際に必ずチェックしたい成分・原料は次の2つです。
化学合成物質
「化学合成物質」とはいわゆる「人工添加物」のことで、次のような成分が代表的です。
・ブチルヒドロキシトルエン(BHT)…酸化防止剤・防腐剤
・亜硝酸ナトリウム…発色剤
・二酸化チタン…着色剤
・プロピレングリコール…保湿剤・潤滑剤・乳化剤
用途を見ていただければわかるように、ドッグフードの品質を保ったり、見た目を美しくしたりするために使われる成分です。これらの成分は犬の健康にとっては不要なものですが、長期的に摂取することで内臓への負担となったり、アレルギーの原因になったりするリスクをはらんでいます。
ドッグフードは愛犬の健康のために与えるもの。健康に良い影響を与えないばかりか、犬にとってリスクのある化学合成物質はできる限り避けたいものです。
粗悪な原料
「粗悪な原料」とは、4Dミートや低品質な副産物などのことです。1つ目のポイントとして解説した「良質な動物性タンパク質を選ぶ」ことをクリアできていれば問題はないでしょうが、念の為、原料をチェックする際の知識として知っておきましょう。
4Dミートとは食肉用として使用できない、屠殺以外の理由で死んだ動物の肉のこと。そして副産物とは、食肉加工の段階で出る食肉用として使われない部分のことです。例えば、動物の皮や臓器、血液などが該当します。原材料名としては、次のように記載されることがほとんどです。
・副産物…肉類副産物・鶏副産物・魚粉・骨粉・肝臓腺粉
ただし、「ミール」と名のつく原料や副産物が必ず危険なわけではなく、ミートミールや副産物に関する情報があれば安全です。使われている動物や肉の種類、仕入先、原産国、加工処理状況などに関する情報があれば、「粗悪な原料」とは言えません。
【手作り食 VS ドッグフード】安いのはどちら?
犬の餌をコスパの良さから考えると、「手作り食の方が安いかも?」と考える方もいるようです。確かに、人間が食べられる原料で作るので安全性の心配もありませんし、材料が揃っていれば安く作れるように感じます。しかし、ドッグフードの方がコスパは高いです。
手作り食のコスパとは?栄養バランスの難しさを考える
手作り食よりドッグフードの方が良コスパである理由は、犬にとって必要な栄養素を考えながら材料をすべて揃えなければならないためです。
わたしたち人間にとって必要な栄養素と、犬にとって必要な栄養素は違います。人間が食べる食材にプラスして、ビタミンやミネラルのサプリメント、グルコサミン、コンドロイチン、乳酸菌など犬の健康を維持する成分などを添加しなければならないことも。
食材にかかる費用だけではなく、サプリメントの費用も必要になってくることから、手作り食は意外と高額になりがちです。
手軽さ・栄養バランス・コスパに優れるドッグフード
必要な栄養素を考えながら作らなければならない手作り食に比べて、ドッグフードなら犬にとって理想的な栄養バランスが含まれていて手軽です。さらに、食材とサプリメントをすべて揃えるよりも価格が安くなることも少なくありません。
安い食材が手に入り、犬にとって必要な栄養素をすべて把握している方であれば、手作り食でもコスパが良くなることはあると言えます。しかし、そうでなければドッグフードの方がコスパは高く、犬の健康維持にも効果的ではないでしょうか。
ドッグフードは「安い」より「良コスパ」を重視することがおすすめ
おすすめのドッグフードの選び方などをご紹介しましたが、あまりに安いドッグフードには化学合成物質が配合されていたり、粗悪な原料や副産物が含まれていたりする可能性も否定できません。また、品質の良い原料で作ると、どうしても価格は高くなりがちです。
アンケート調査結果からもわかるように、多くの飼い主さんが「安全性」と「価格」を天秤にかけてドッグフードを選んでいます。1kgあたり1,000~2,000円の価格帯であることを目安にしながら、ご紹介した4つのポイントを満たしたドッグフードであれば「コスパが良い」と言えるはずです。
費用をできる限り抑えたいと考えた場合でも、ただ安いドッグフードを選ぶのではなく、価格以上の価値がある「良コスパ」のドッグフードを選ぶことをおすすめします。
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